• 雲の上の町 ゆすはら ─高知県梼原町─

町長からのメッセージ

町長からのメッセージ(2023年04月)

2023年4月4日メッセージ

 桜や花桃、菜の花など満開の穏やかな天候の下、令和5年度のスタートにあたり、今年度の方向性について概略を申しあげます。

 私は、「子々孫々に幸せな暮らしをつなぐ理想郷 梼原へ」を基本理念として「世界の課題解決先進地域として経済を再生し、自然とともにある豊かな町民生活」を実現することで、「町民の皆さん一人ひとりが生きがいや幸福感を感じながら、安心して安全に暮らせる町」づくりに取り組んでまいりました。
 安心して暮らせるためには生活の安定が必要であることから産業の振興とそれを支え、支援してくれる人づくりである教育の振興が必要であるとの思いは変わらず、令和5年度も「産業の振興」と「教育の振興」に取り組んでまいります。
 産業振興では、観光産業の育成による経済の再生のため、太郎川公園の再生基本構想を策定し、今年度は基本計画をはじめ設計など着実に進めてまいりたいと考えております。
 集落活動センターでは、皆さんのご努力により、キジの養殖・加工施設が整備され、アメゴの養殖も放流が再開できるようになりました。
 また、ワイン用ブドウの試験栽培もこれまでのところ順調に進んでおり、少しずつ特産品といえるものが生まれようとしています。
 梼原の桜でつくった桜clubの「桜のコンフィチュール」や「桜シロップ」を使った商品は、国内のコンテストで準グランプリを獲得するなど、今後の発展が期待されるところです。
 道の駅の再生準備に向けての農産物や加工品の支援も少しずつ実を結び始めています。
 太郎川公園の(仮設)道の駅や町の駅「マルシェゆすはら」でみなさんに喜んでいただけることを楽しみにしております。
 教育については、保育園から梼原高校までの18年間を通した教育に取り組んでおり、今年度は梼原高校に42名の生徒さんを迎えることができました。
 町外からも多くの新入生を迎えることで地域の限られた人間関係の中で育ってきた子どもたちが様々な刺激を互いに受け合いながら、高校時代の貴重な3年間を梼原町で過ごしていただけることを嬉しく思います。
 子どもたちが夢を持ち、大人がその実現に向けて応援できる町でありたいと考えています。
 先日は、年号の「令和」を揮毫された茂住菁邨先生をお迎えし、子どもから大人までが参加できる書道のワークショップを開催でき、参加いただいた皆さんに書の楽しさを感じていただけました。
 また、兵庫県西宮市から文化交流として「ネイキッド・ボイス」というグループの皆さんにお越しいただき、放課後こども教室やゆすはら座で打楽器やサックスをメインとした演奏をいただき、地元のサークルや中学生の音楽部も加わっての演奏会を楽しんでいただきました。
 開成高校の生徒さんの提案による「音楽の町づくり」が地元梼原高校の軽音楽部の皆さんによって芽を出そうとしているように感じます。
 都会と地方の高校生のつながりにより地域課題の解決に向けて少しずつでも進み始めていることを嬉しく思います。彼らの成長を応援できる町にしていきたいと思います。
 昨年選定された「脱炭素先行地域」の取組みが本格的に始まります。地球温暖化の影響で異常気象が頻発し、豪雨や旱魃などに苦しむ地域が増えています。
 カーボンニュートラルを目指しながら少子高齢化や森林の活用などの地域課題の解決に向けて取り組み、子々孫々に幸せな暮らしができる環境をつなげていきたいと考えております。
 その実現に向けてはいくつものハードルがありますが、できることから取り組んで行きたいと考えております。
 百年の森林をつくり、百年の宿をつくることを通じて、いろんな皆さんと境目なくつながり、みんながワクワク暮らせる中で、社会や経済がグルグル回り、さらにワクワクできるような町になれるよう取り組んでまいります。
 皆様のご理解とご協力、ご支援をお願いします。