• 雲の上の町 ゆすはら ─高知県梼原町─

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森の中のまるごと図書館づくり「第2回:旧梼原小学校いいとこ探し(それと、いいとこ残し)」

2016年06月29日

 町民のみなさんは、おそらくもうご存知だと思いますが、新しい図書館は、旧梼原小学校の跡地に
建設されます。平成23年に町内の小中学校が梼原学園として統合された後、校舎には教育委員会の
事務局が入っていました。梼原に来て、わたしの初めての職場でもあったところです。


旧校舎は、解体工事の真っ最中です。




 その校舎内部の解体工事も、とうとうこの春に始まりました。今では中が空っぽな様子も丸見えに
なっています。半年弱しかそこにいなかった私でさえ寂寥感を覚えるのですから、旧梼原小学校の
卒業生のみなさんは、さぞ寂しく感じておられることでしょう。40年以上前から、校舎の入口で
みんなを見守っていたエゾシカちゃんともお別れです。このシカが住んでいたのは、北海道の道東にある
標津町(しべつちょう)でした。私はそこでアルバイトをしていたことがあったので、ひそかに愛着を
持っていました。


旧校庭にある、その形から「ハートの木」とこっそり呼んでいる木です(右側)。この小径周辺の雰囲気をとても気に入っています。


 クローバーが生い茂げる、生物にも人にもやさしい校庭も、春には可愛い葉っぱをたくさん出す
欅(ケヤキ)の大木の下の二宮尊徳像も大好きです。夏になったら草をかぶり、冬になったら雪も
被る二宮金次郎さんが、本を読む姿を静かに老若男女に教えてくれており、将来も新図書館の前に
たたずんでくれていることが、この先も生涯教育の光をそそぐシンボルであると思います。特に、
旧校門とその周りにある小径群の生活空間は、素敵な雰囲気を醸し出しており、とても気に入っています。
自然の力と時の力により、人が作ったものでも味わい深い風景になります。これからも私たちを
ずっと見守っていてほしいと思います。


 まちとひとの関係を考えるとき、まず自分の心惹かれるものは何かを知ることが大事になります。
自分の住む土地への愛情、興味関心を呼び覚まし、地域に住む人々が昔の記憶をたぐることのできる
よすがとなり、梼原の人々の日常にうるおいの感じられるこの文化景観を保全し、次世代につなげて
いきたいと強く感じています。新しい図書館は、こころのよりどころ、生涯学習と文化発信の拠点と
なりますように。