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森の中のまるごと図書館づくり「第1回:木のぬくもりと香りが感じられる図書館(内子町視察)」

2016年05月24日


平成30年の開館を目指して、町の新しい図書館づくりが始まっています。
その準備にあたり、中心となって活動されている見目佳寿子館長の取組みを、
これから毎月1回のペースでご紹介していきたいと思います。

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 みなさん、こんにちは。館長の見目佳寿子(けんもく かずこ)です。風薫る5月になり、山の木々の
緑が、一段と元気を増してきました。自然の生命力の豊かさと、力強さを感じられるこの町にいることが、
大変嬉しく、素晴らしいと感じる今日この頃です。
 さて、私の今の仕事のひとつは、先進的であったり、ユニークな取組みを行っている、他の地域にある
さまざまな図書館を視察することです。そうした活動を通じ、梼原町の新しい図書館づくりのために、
知見を高めたいと思っています。先週17日には、愛媛県の内子町に行ってきました。




図書情報館の外観です。右側の舗道から入館できます。




 内子町の図書情報館は、木造瓦ぶき2階建の建物です。なまこ壁が、美しい町並みによく似合います。
内部は、「木の香りがやさしい知的空間」というコンセプトのとおり、バリアフリーの空間のいたる
ところに、温かみのある木の家具が使用されていて、ぬくもりが感じられます。本棚に設置されている
ランプはまるで工芸品のようで、心のなごむ趣きがありました。本棚の配置そのものもよく考えられて
いて、全体として、とても居心地のよい空間が形成されています。また、オーディオ機器はすべて分厚い
木の家具で囲まれていて、電化製品のもつ無機質さをやわらげる工夫がなされていました。消火器さえも、
木の囲いの中にあったくらいです。


カウンターから館内を眺めた様子です。


本棚の上部にいくつも置かれている、茶色の双葉のような形のランプも、みごとな照明になっています(拡大してご覧になるとわかりやすいです)。


児童図書スペースにあるテーブルと椅子です。これも木でしっかりと作られています。




 中でも、とても印象的だったのは、スタッフも来訪者も、図書館の入口で全員が靴をぬいであがることで
した。開架書庫は全てじゅうたんが敷かれており、どこででも本を床に置き、誰もが床に座り、本を見る
ことができます。じゅうたんの上を歩くので、足音などが全くなく、歩き回っていても、すぐ傍らで本を
読んでいる人の邪魔になりません。私自身は、図書館というものは「靴のままで利用する施設」とてっきり
考えていたので、こういうスタイルもありうる、というのは新鮮な驚きでした。
 梼原町の新しい図書館も、地元の木材を利用した建物になります。子どもからお年寄りまでが、使いやす
いと感じるような、親しみやすい図書館を目指しています。内子町の図書情報館のように、木のぬくもりと
香りの中に包まれながら、くつろげる癒しの空間をつくりたいと思います。