高知県の西北部、愛媛との県境の雄大な四国カルストにいだかれた郷・梼原。四国山地の南斜面、1200mの高低差の中に広がる町は、その面積の9割を森林が占め、そこから流れ出る梼原川・四万川川が、清流四万十川を支えている。
あらゆる生命を育む森と水に恵まれたこの地で、梼原は千百余年にわたる歴史を刻んできた。
伝承によれば、その始まりは913年に藤原(後の津野)経高によって開拓された「津野荘」。以来ここに腰を落ち着けた津野氏の一族は、「土佐七雄」の一角をなす豪族として栄えながら戦国の世に滅び、代わって長宗我部氏、さらに山内氏がこの地を治めることとなる。
江戸から明治に時代が変わるころ、この一帯は「津野山郷」と呼ばれて9ヶ村が営まれていた。町村制施行に伴い、1889年に現在の町域にあたる6ヶ村が統合されて「西津野村」が誕生、やがて「梼原村」と改名する。
「梼原町」となったのは1966年のこと。それから半世紀を経た梼原は、今歴史の新しいステージへと歩みを進めている。
高知といえば暖かい南国のイメージがありますが、標高の高い梼原は夏でも涼しく(夜は寒いことも)、冬には街中でも数十センチの雪が積もります。どんな季節でも、上に羽織れる暖かいものを1枚、余計にお持ちいただくことをお薦めします。
道幅が狭く2台の車がすれ違えないような場所が点在する梼原での運転では、スピードを出さずに、前方を遠くまで見通して、対向車が目に入ったら、すれ違える場所を見つけて車を止め、道をお譲りください。相手が先に止めてくれたら、感謝して通していただきましょう。とくに都会での運転に慣れたドライバーはくれぐれもお気をつけください。
梼原でクレジットカードが使えるお店は多くありません。また、キャッシュカードでお金を引き出せるATMも限られており、いずれも24時間営業ではないので、ご注意ください。
梼原には、津野山神楽を伝える三嶋神社をはじめ、数多くの神社とお寺があります。参拝される際は、神仏・森羅万象に感謝を奉納いたしましょう。神様・仏様の場所を汚す行為はご遠慮いただき、礼儀を持ってご参拝ください。
道ですれ違うとき、お店で出会ったとき、梼原の人は相手がたとえ見知らぬ人でも、「こんにちは」「こんばんは」と笑顔であいさつをします。「心豊かな暮らし」は、ちょっとしたあいさつから始まるのかもしれません。梼原のあいさつ文化に、ぜひご参加ください。
ゆすはら観光交流案内所まろうど館
高知県高岡郡梼原町梼原1428-1
(0889) 65-1187
梼原町役場
高知県高岡郡梼原町梼原1444-1
(0889) 65-1111
梼原町立国民健康保険梼原病院
高知県高岡郡梼原町川西路2320-1
(0889) 65-1151