梼原町立国民健康保険梼原病院

電話:0889−65−1151 FAX:0889−65−1152 

院長 内田 望より

「梼原病院でよかった」と言われる病院を目指して

院長写真梼原町は高知県北西部、四国カルストのふもとに位置し、町の中心部の標高は410mで冬には積雪もあります。そんな町の中に梼原病院はあります。

 梼原町の医療の特徴は、梼原病院に併設する形で梼原町保健福祉支援センターがあることです。玄関が共通であり一つ屋根の下に医療機能を担う施設と保健・福祉機能を担う施設が併存しているというのは、住民にとっても、職員にとっても理にかなっています。保健・医療・福祉・介護がいつでも連携しあえる、理想の「地域包括医療・ケア」が展開できています。

 梼原病院の目指す地域医療としては、
    ①良質なプライマリケア
    ②1.5次救急
    ③保健予防活動
 の3つを大きな柱として掲げています。



 ①良質なプライマリケアの提供として、まずはどんな患者さんであっても疾患に偏りなく何でも診る、状況に応じ適切に専門医に相談するというスタンスで診療にあたっています。

 ②1.5次救急とは造語ですが、24時間365日いつでも救急患者受け入れ可能としており、救急車もよほどのことがない限りすべて受け入れています。一般的な初期救急対応から、外傷時の縫合処置(小外科)、腸閉塞におけるイレウス管挿入、気胸患者のトロッカー挿入など、当院で対応できることは当院で行い、対応困難であれば適切に後方病院につなぐという医療体制をとっています。

 ③保健予防活動においては、保健福祉支援センターと連携しながら、予防接種、各種健康教室、事業所への講演、すこやか健診(小中学生の採血と小児期からの健康教室)などに取り組んでいます。保健福祉支援センターとの協働で、平成22年度の特定健診受診率は約75%と県内ダントツ1位といった数字にも表れています。さらには3年前から町内の各集落を病院職員で訪問し、部落座談会を開催しています。

 梼原病院の使命は、住民の「住み慣れた地域で暮らし続けたい」という思いを支えていくことだと考えています。また、地域医療とは、住民を支えるだけではなく住民からも支えられる病院づくりであり、住民とともに作り上げていく地域づくりであると思います。

 病院を利用される方に、「梼原病院があってよかった」と言っていただけるよう、また我々スタッフも「梼原病院で働いてよかった」と言えるような病院づくりに取り組んでいます。